今回は、それなりの頻度で出現するのに(特に短い足、1分足、5分足、1時間足のような短期の足で)、実は知らない人も多いチャートパターン、ブロードニングフォーメーション(5ポイントリバーサル)について説明します。
ブロードニングフォーメーションって?
ブロードニングフォーメーションとは、無駄に名前はかっこつけてますが、
ダブルトップやダブルボトムと同じ、反転型のチャートパターンです。
(言うまでもないですが、必ずではありませんよ)
⇒反転型チャートパターン!ダブルボトム・トップのエントリー注意点!
名前はそのまんまですね。
「ブロードニング=広がっていく」 です。
何が??高値と安値が、です。
これは、投資心理が乱れている時に起こる現象で、
あまり積極的にトレードを行わない方が良い場面なんですね。
ダイアモンドフォーメーションが広がってから狭まって反転するのに対し、
ブロードニングフォーメーションは、広がっていって、そのまま反転です。
難しい相場の部類に入るので、
よく分からないならエントリーしなければいいんですが、
ロルッソーという方がとなえた5ポイントリバーサルという型では、
明確なエントリー基準が存在します。
5ポイントリバーサル
リバーサルというと、ヒドゥンダイバージェンスが思い浮かびますが、
そうではなく、単純に、5ポイント目をラストとして反転するということです。
これは、下降トレンドからの転換の場合ですが、
エントリーポイントは、画像に載せたとおり、
⑤の位置に到達してから、③のライン(水平線)を抜けた後です。
(あと、念のためですが、実際はここまでキレイに
ラインがぴったり機能することは稀なので、実際の相場では、
ラインをぴったり当てはめようとかしないでくださいね。
FXで失敗する人の多くは、100%の正解を求めすぎるようなので。。)
で、たいていのチャートパターンの説明記事だと、
ここで終わりなんですが、もっと突っ込んで理解しましょう!
勘の良い人は、気付いたかもしれませんが、
このパターンって、ダブルボトムやダブルトップに似ていると思いませんか?
注意点
画像の④の位置って、
ダブルボトムのネックラインを超えた位置なんですよね?
FXの相場では、ダブルボトムやダブルトップの「右側の山 / 谷」の部分が
「左側の山 / 谷」をオーバーするということが頻繁にあります。
「山 / 谷」がキレイに揃うことの方が珍しいです。
このブロードニングフォーメーションも、途中まで(④の位置まで)は、
ダブルトップやダブルボトムのネックラインブレイクと見なせますよね?
しっかりと、続きが見えないリアル相場のチャートを想定して考えてください。
続きが分かってる状態で考えても全く意味がないので。
この画像の緑のラインを上に抜けた時点では、
ダブルボトムのネックラインをブレイクしたと見なせる状態です。
けど、私は、ヘッドアンドショルダーズの記事でも書いてますが、
ブレイクでのエントリーは基本的には推奨していませんし、
多くのプロトレーダーも、基本はリターンムーブを確認します。
④の位置に達して、その後、ネックライン(緑のライン)がサポートとなって、
点線のように進むなら、その時点でロングのポジションを建てるのですが、
ブロードニングフォーメーションのように、高値も安値も更新していく場合は
損切りを強いられます。
そして、⑤の位置に達したら、今度は、
もしかしたら、下降トレンド継続の可能性もあるわけですね。
安値更新・高値更新、また安値更新となって⑤に達して、
その後、今度は③のラインがレジスタンスとなり、
そのまま下落していく可能性もあるわけです(点線のように)。
それでも、下落せず、やっぱり③の位置がレジスタンスとならず
上昇してきたところで、やっとロングのポジションを建てるのが、
ブロードニングフォーメーション(5ポイントリバーサル)のエントリーポイントです。
これは、ボックスレンジがブレイクされた時の、
ダマシを確認してからエントリーする考え方と同じです。
なお、節目となるラインでは、
どちらに抜けるか分からずに、横に流れることも多いので、
必ずどちらに抜けるか確認してからエントリーしましょう。
これもレンジ相場での考え方と同じですね。
つまり、
どちらに抜けるかも分からずにエントリーするのは、
ただの損なギャンブルです。どうせなら、
抜けた方向にゆっくり追いついっていった方がお得ですよね。
まぁこれをせず、ストップまでの距離を狭めたいとかの理由で、
フライング気味なエントリーなどをしてると、
少しずつ資金が削り取られるわけです。